更年期の肩こりに負けない身体作り~ホルモンバランスを整える~ | うららかリズム

更年期の肩こりに負けない身体作り~原因と対策方法~

更年期にあらわれる症状のひとつ、肩こり。肩こりとホルモンバランスは密接な関係にあり、女性ホルモン・エストロゲンが急激に減少する更年期以降の女性は肩こりを起こしやすいといわれています。

そんな肩こりは、ホルモンバランスを整えることで症状が緩和されることもあります。そこで今回は、ホルモンバランスを整える方法や、血行促進体操、肩こりを軽減させる食生活など、日常生活で取り入れられる肩こり改善方法をご紹介します。

その肩こり、実は更年期症状かも?

肩こりは多くの女性が抱える悩みです。若いころにはあまり悩まされていなかったのに、40代以降急に肩がこるようになったという人もいるのではないでしょうか。もともと肩こりに悩んでいた人は、更年期になってさらに症状が重くなったと感じることが多いようです。

あまり知られていませんが、実は肩こりも更年期症状のひとつだといわれています。

更年期に起こる肩こりは、他の更年期症状と同じように対策をすることで症状を軽くすることができます。まずは更年期に肩こりが起こりやすくなる原因からみていきましょう。

更年期の肩こりはホルモンバランスの乱れが原因

更年期に起こる肩こりは、女性ホルモンのバランスの乱れが関係しているといわれています。一見関係なさそうに思える女性ホルモンと肩こりですが、実はこの二つは密接な関係にあります。ホルモンバランスと肩こりの関係について、詳しく解説していきます。

更年期に肩こりがひどくなる原因は?

更年期の女性のカラダでは、卵巣機能が低下し、女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」の分泌量が急激に減少します。

このエストロゲンは女性のカラダを健康に保つのに欠かせないホルモンで、分泌量が少ないと様々な不調を引き起こしてしまいます。ホットフラッシュや気持ちの落ち込み、手指の腫れ・痛みなどの他に、血液の循環にも影響が出てきます。

血流が悪くなり筋肉に供給される栄養や酸素が少なくなると、筋肉がどんどん硬くなっていきます。これが、更年期に肩こりが起こる原因です。

筋肉量の低下も肩こりの原因に

年齢とともに筋肉が衰えてくることも、肩こりの要因のひとつです。筋肉が衰えると些細なことでも負荷を感じやすくなります。特に上半身の筋力が低下すると、肩こりや腕のむくみ、四十肩、五十肩などにつながってしまいます。

筋肉の低下を防ぐためには、毎日の生活の中で腕や肩を動かすよう意識することが大切です。筋力をつけたい方は、ダンベルや水を入れたペットボトルを使って簡単な筋肉トレーニングを取り入れてみましょう。

肩こりを発生させる他の原因

更年期に肩こりの症状があらわれたからといって、その全てが更年期症状という訳ではありません。ホットフラッシュやイライラなどの症状が見られないのに肩こりがひどくなる場合は、他に別の原因がある可能性があるので注意が必要です。

肩こりに悩んでいる人は、下記のような要因についても考えてみましょう。

更年期の肩こり【要因1】眼精疲労

本やパソコンの文字がかすんで見えるようなら、眼精疲労が原因で肩こりを引き起こしている可能性があります。パソコンやスマートフォンのブルーライトを長時間見ているとは、目に負担がかかり疲れ目やドライアイに繋がります。目が疲れていると感じたら、目の周りをやさしく押して血行を促進しましょう。

また、メガネやコンタクトを使用している人は、自分に合ったものに変えるだけで眼精疲労・肩こりが解消されることもあります。

更年期の肩こり【要因2】高血圧

高血圧も肩こりの原因になることがあります。また反対に、肩こりが原因で血圧が上がりやすくなってしまうこともあるといわれています。

これは肩こりによって首筋や頭が重くなり、その不安感が血圧の上昇につながっているためだとされています。更年期には気分が落ち込みやすくなる人も多いので、自分に合ったストレス解消法で気持ちをリラックスさせることが大切です。

上記の他にも、歯肉炎や心身症、うつ病、顎関節症、頚椎椎間板ヘルニアなどが肩こりを引き起こしている可能性もあります。また、脳の病気が原因の可能性もあるので、肩こりがひどいようなら、一度病院で検査してもらいましょう。

更年期以外にも、ホルモンバランスが崩れて肩こりがひどくなることがある!?

更年期を迎える前の女性でも、肩こりに悩む人は多くいます。その原因の多くはデスクワークや姿勢の悪さだと言われていますが、ホルモンバランスの乱れが引き金となり、血流が悪くなって肩こりが起こることもあります。

ホルモンバランスの乱れは、肩こり以外にも様々な不調を引き起こします。生理前や更年期以降の女性は特にホルモンバランスが乱れやすいため注意が必要です。生活習慣を見直し、十分な栄養と休養を取るように意識しましょう。

ホルモンバランスを整える方法1【十分な睡眠をとる】

睡眠中には多くのホルモンが分泌されます。特に有名なのが、身体を疲労回復させ、新陳代謝を行なってくれる「成長ホルモン」です。

成長ホルモンは、お肌のターンオーバーを促進するホルモンとしても知られています。成長ホルモンが分泌されやすいのは入眠後3~4時間といわれているため、この時間に質の良い睡眠をとることが肌の調子を整えることにもつながります。

また、女性の乳腺を刺激・発達させてくれるホルモン「プロラクチン」、体内時計を整えしっかりとした睡眠に導いてくれる「メラトニン」なども睡眠中に分泌されます。質の良い睡眠をとることで、女性の身体を作る上で必要なホルモンをたくさん分泌することができます。

ホルモンバランスを整える方法2【バランスの良い食事】

自炊するのが面倒だからと、コンビニ弁当やファーストフードが中心の食生活になっていませんか?

忙しい毎日を送る女性たちにとって、コンビニやファーストフード店は強い味方ですが、これらの食事は栄養が偏りがちです。栄養バランスが偏った食生活を続けていると、ホルモンバランスが乱れる原因になります。

コンビニ弁当やファーストフードで不足しがちなのが、野菜や大豆製品です。洋食中心の生活では摂取しづらい食材ですが、大豆は「畑のお肉」と呼ばれるほど栄養価の高い食べ物です。

大豆イソフラボンから生まれる「エクオール」という成分は、年齢と共に減っていく女性ホルモン・エストロゲンとよく似た働きをすることで知られています。

エストロゲンは髪や肌のツヤ・ハリを保ったり、お肌の新陳代謝を促すといった効果があるホルモンです。エクオールはエストロゲンと同じような効果を期待できるため、エストロゲンが少なくなる更年期女性を中心に注目を集めています。

コンビニ弁当や外食になってしまうときには、サラダや豆乳を追加したり、できるだけ色々な食材を食べるようにするなど、バランスの良い食事を心がけましょう。

ホルモンバランスを整える方法3【リフレッシュ・リラックスタイムを作る】

ストレスはホルモンバランスが乱れる主な要因のひとつです。

仕事や家事の疲れをずっと引きずってしまう人は、「働く時はしっかり働き、休む時は全力で休む」というようにメリハリのある生活を意識しましょう。心も身体もしっかり休ませることで、乱れていたホルモンバランスを整える事ができます。

また、脳をしっかり休ませることも大切なポイントです。ホルモンは脳からの命令を受けて分泌されますが、脳の中にあるホルモン分泌の司令塔は、とてもストレスに弱いといわれています。ずっとモヤモヤ考え事をしていては、脳が休む時間がなく、余計にストレスや疲れが溜まってしまいます。

スマホやパソコンから少し離れて、音楽を聴く、好きなアロマを炊いてみるなど、頭をからっぽにする時間を作ってみましょう。脳を休ませることが、ホルモンバランスの調整につながります。

【血行促進体操】で血の巡りを改善しよう!

肩こりがひどいと、家事や仕事にも影響が出てきてしまいます。肩こりから来る頭痛に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

しかし肩こりは、血行がよくなると改善される場合がほとんどです。そこで、日常のちょっとした時間を使ってできる血行促進体操を紹介します。血行が促進されると、冷えやむくみなどにも効果を期待できます。簡単な体操で血行を促進できるので、ぜひ試してみて下さいね!

血行促進体操1【ブラブラ体操】

座ってできる体操です。

  • ①肩の力を抜く
  • ②両手をダランとさげてブラブラさせる
  • ③肩の位置を上げ下げする
  • ④ゆっくりと深く深呼吸しながら首を回す

わずか数十秒でできてリラックス効果もあるので、肩こりを感じる前にブラブラ体操することを心がけましょう。

血行促進体操2【∞体操】

∞体操は、肩甲骨を動かす体操です。肩甲骨は普段の生活ではなかなか動かすことのない骨ですが、意識して動かすと肩がスッキリしますよ。

  • ①肩より少し高い位置で両手を組む
  • ②右上→左下→左上→右下と∞の字になるように組んだ手を動かす

肩甲骨をできるだけ大きく動かすように意識して行いましょう。この∞体操は、1日2回以上行なうと効果的です。

血行促進体操3【前後体操】

この体操も肩甲骨を動かします。

  • ①姿勢正しく椅子に腰掛ける
  • ②両手の力を抜いてリラックスする
  • ③肩甲骨を背中の中心に向かいくっつける(胸を張るイメージ)
  • ④今度は反対に肩甲骨を広げる(背中を丸めるイメージ)

肩に力を入れないことがポイントです。呼吸を意識しながら行ないましょう。


3つとも簡単にできる血行促進体操なので、ぜひ家事や仕事の合間に試してみてください。

食生活を見直して肩こりを軽減させよう!

食生活の乱れは、血行の悪化や基礎代謝の低下、身体の冷えなどに繋がります。これらは肩こりの要因となるため、肩こりに悩んでいる方は、まず食生活から見直してみましょう。

肩こり改善に必要な栄養素

肩こり改善に必要な栄養素1【クエン酸】

身体的な疲れを感じるときは、乳酸が身体に溜まっている状態です。
そんなときにオススメなのが、クエン酸です。クエン酸には乳酸を代謝する役割があり、積極的に摂取することで、筋肉の疲労回復効果を期待できます。

  • クエン酸を含む食べ物:レモン・梅干し・グレープフルーツ・酢

肩こり改善に必要な栄養素2【ビタミンB群】

ビタミンB群とは、8種類のビタミンのことです。

  • ・ビタミンB1
  • ・ビタミンB2
  • ・ビタミンB6
  • ・ビタミンB12
  • ・ナイアシン
  • ・パントテン酸
  • ・葉酸
  • ・ビオチン

この8種類のビタミンはお互いに関係を持ち、摂取した食べ物の代謝を促します。つまり、糖質や脂質、タンパク質などを、効率よくエネルギーに変換できるようにサポートしてくれるのです。ビタミンB群をバランスよく摂ることで、代謝の効率が上がり、脂肪として体に蓄えられるのを防いでくれるという嬉しい効果もありますよ。

  • ビタミンB1を含む食べ物: 胚芽米・玄米・豚肉・種実類・大豆
  • ビタミンB2を含む食べ物: レバー・うなぎ・卵・納豆・乳製品
  • ビタミンB6を含む食べ物: ナッツ・バナナ・大豆・小麦
  • ビタミンB12を含む食べ物: 魚介類・肉・牛乳・レバー
  • ナイアシンを含む食べ物: 魚類・果実・豆類
  • 葉酸を含む食べ物 :緑黄色野菜・小麦・レバー・マッシュルーム

※パントテン酸・ビオチンは、どの食べ物にも含まれているので、普通の食事で必要な量を摂取できます。


肩こり改善に必要な栄養素3【マグネシウム】

肩こりの原因となる「筋肉の緊張」を緩和してくれるのが、マグネシウムです。マグネシウムには筋肉の緊張を和らげる作用があり、肩こり改善につながります。

  • マグネシウムを含む食べ物: 貝類・納豆・ナッツ類・海藻類

肩こり改善に必要な栄養素4【タンパク質】

冒頭でも少し話をしましたが、歳を重ねると筋肉量が落ちてきて、若い頃に比べて肩こりや腰痛が起きやすい身体になってしまいます。男性よりも女性の方が肩こりが起こりやすいのは、筋肉量に違いがあるからだと言われています。

筋肉や血液をつくるうえで欠かせないのが、タンパク質です。タンパク質は、炭水化物・脂質とならぶ三大栄養素の一つで、私たちの体をつくる重要な栄養素です。タンパク質が不足すると、脳の働きが悪くなり、「心が不安定になる」「体にだるさを感じる」などの変化が現れることがあります。毎日の食事の中で、良質なタンパク質を摂るように心がけましょう。

  • タンパク質を含む食べ物:魚類・肉類・大豆

タンパク質は魚や肉、大豆や豆類などに多く含まれています。だからといって、肉料理や魚料理だけを食べればいいという訳ではありません。ひとくちにタンパク質といっても様々な種類があるため、これらをバランスよく食べることが大切です。

大豆は栄養価が高く、女性に積極的に摂っていただきたい食材のひとつです。大豆に含まれる大豆イソフラボンは化粧水などにも使われていて、美容効果がある成分としても知られています。さらに大豆イソフラボンから生まれる「エクオール」という成分は、更年期症状を緩和する効果が期待されています。
タンパク質をしっかり摂取するためには、肉や魚だけでなく、大豆や豆類も意識して摂るようにしましょう。

【エクオール】ってなに?

大豆には、ポリフェノールの一種である「大豆イソフラボン」が豊富に含まれています。エクオールは、この大豆イソフラボンが腸内細菌によって変換されたものです。エクオールは女性ホルモン「エストロゲン」に似た構造をしていて、「スーパーイソフラボン」と呼ばれるほどのパワーを秘めています。

更年期に入ると女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が減少し、心や体に変化が現れます。肩こりも、そんな更年期症状のひとつです。エクオールは、エストロゲンに似た働きをすることで、更年期症状を緩和する効果があるといわれています。

更年期には、肩こりだけでなく様々な変化が現れます。エクオールは、年齢と共に減ってしまうエストロゲンのサポート役として期待されています。

【エクオール】が作れない人もいる!

更年期の強い味方「エクオール」は、大豆製品を食べることでつくられます。しかし、大豆をたくさん食べれば必ずその恩恵を受けられるという訳ではありません。実は、大豆イソフラボンを腸内で「エクオール」に変換できない人もいるのです。

エクオールをつくれない人の割合は、数字にして【50%】。つまり日本人女性の2人に1人は、腸内でエクオールをつくることができないということになります。しかもエクオールをつくれる人であっても、大豆製品の摂取量が足りなかったり、腸内環境の変化などで充分な量の成分が摂れていないことが多いようです。

毎日しっかり摂りたいという方は、成分を直接摂取できるエクオールサプリメントを取り入れてみましょう。サプリメントは手軽に効率よく成分を摂取できるのが嬉しいポイントです。

エクオール以外にも、サプリメントは様々な種類の栄養素を手軽に摂ることができます。毎日の食事だけでは不足してしまう栄養素がある方は、ぜひサプリメントも活用してみてください。

【エクオール】で肩こり対策!

更年期の症状として現れる「肩こり」。その原因は、ホルモンバランスが乱れることで血流が悪くなり、筋肉を硬くしてしまうことにあります。

更年期に現れる肩こりは、生活習慣や食事のバランス、睡眠リズムを整えることで、軽減することが可能です。まずは毎日の生活を見直すことから始めてみましょう。

また、少なくなった女性ホルモン・エストロゲンのサポート役として「エクオール」を摂るのもオススメです。手軽に成分を摂取できるエクオールサプリメントも上手に活用していきましょう。

血行促進体操も取り入れて、更年期の肩こりに負けない身体作りをしましょう!