薄毛・抜け毛(ヘアロス)は男性だけでなく、女性にもあらわれる症状です。女性の抜け毛・薄毛は生活習慣やホルモンバランスの乱れ、ストレスが主な原因といわれていますが、薄毛になりやすい女性にはいくつかの特徴があることが分かっています。
そこで今回は、体形や生活習慣を基に、薄毛になりやすい女性の特徴についてご説明します。
薄毛になりやすい女性の特徴1:更年期以降の女性

40代以降の更年期になると、女性ホルモン・エストロゲンの分泌量が急激に減少します。
エストロゲンは美のホルモンともいわれ、女性らしい体をつくる、骨密度を保つ、肌や髪のハリ・潤いを保つなどの働きをしています。そのため更年期を迎えてエストロゲンが減少すると、髪のハリやコシが失われたり、髪がパサパサになったり、健康な髪が育ちにくくなってしまいます。
さらに、女性ホルモンの減少により、男性ホルモンが優位になることも抜け毛・薄毛の原因となります。
残念ながら、年齢と共に減ってしまったエストロゲンの分泌量を増やすことはできません。生活習慣の見直しや、エストロゲンに似た働きをする「エクオール」などの成分を摂取して、できるだけホルモンバランスの乱れを防ぐことが大切です。
薄毛になりやすい女性の特徴2: 肥満や痩せすぎの女性

極端に太っている・痩せすぎているという女性もヘアロスが起こりやすいといわれています。このような体形の女性はホルモンバランス乱れがちで、抜け毛や薄毛以外にも月経不順や血行不良などの不調を引き起こしやすくなります。
健康な髪を保つためにも適正体重を維持することが大切です。肥満・痩せすぎと薄毛の関係性をみていきましょう。
肥満と抜け毛・薄毛の関係
脂っこい食事やストレス、睡眠不足などは、肥満だけでなくホルモンバランスが乱れる原因になります。女性ホルモンの分泌量が減り男性ホルモンが優位になると、抜け毛・薄毛が起こりやすくなってしまいます。
さらに、コレステロールや中性脂肪が体内に溜まると、全身の血行が悪くなります。髪に必要な成分は血液と一緒に運ばれるため、血行不良によって栄養が行き届かなくなると、細く抜けやすい髪しか育たなくなってしまいます。また、首回りや気道についた脂肪によっていびきをかく場合も、眠りが浅くなり髪の成長を妨げます。
40代以降の更年期には、食欲をコントロールできなくなったり、お腹まわりに脂肪がつきやすくなります。これは女性ホルモン・エストロゲンの分泌量が減少することが原因で、最近では「更年期太り」とも呼ばれています。
エストロゲンの減少はホルモンバランスの乱れに直結するため、更年期以降に抜け毛・薄毛が増えたという女性は少なくありません。基礎代謝も年齢とともに落ちてくるので、軽い運動を習慣にしたり、お風呂につかって血行を促進するように意識しましょう。
痩せすぎと抜け毛・薄毛の関係
スリムな体形に憧れてダイエットをしている女性は多いですが、痩せすぎも抜け毛・薄毛の原因となります。
実は女性ホルモン・エストロゲンは、約40%が脂肪細胞から作られています。そのため、痩せすぎて脂肪が少ない女性は、標準的な体形の女性に比べてエストロゲンの分泌量が少ないといわれています。ホルモンバランスが乱れやすくなることで、抜け毛・薄毛が起こりやすくなってしまうのです。
また、過剰な食事制限によって栄養が不足していると、髪が十分に成長できずヘアロスにつながってしまいます。体重や体形のコントロールは、バランスのいい食事と良質な睡眠、軽い運動によって行うようにしましょう。
薄毛になりやすい女性の特徴3: 食事が偏っている女性

肉類を中心とした食事は抜け毛・薄毛のリスクを高めるといわれています。
良質なたんぱく質が含まれる肉類は、髪を育てるうえでは欠かせないものです。しかし、たんぱく質を体内で活用するためには、ビタミンの働きが必要不可欠です。肉類中心の食事で野菜や果物が不足していると、たんぱく質を十分に活用することができなくなってしまいます。
さらに、肉類は高脂肪・高コレステロールなので、食べ過ぎは過剰な皮脂分泌につながります。頭皮の皮脂が増えると毛穴のつまりや頭皮トラブルを引き起こし、抜け毛・薄毛の原因となってしまいます。肉類だけでなく、脂っこい食事が多い方も注意が必要です。
ベジタリアンも注意が必要
健康的なイメージがあるベジタリアンですが、実は肉や魚を食べない生活も抜け毛・薄毛を引き起こす原因となります。
肉や魚を食べない生活は、たんぱく質だけでなく、アミノ酸や亜鉛・鉄分など髪の成長に必要な成分が不足してしまいます。栄養が不足すると、髪のツヤ・コシがなくなったり、細く抜けやすい髪しか育たなくなります。
抜け毛や薄毛が気になる人は、肉や魚も含めてバランスよく食べることが大切です。どうしても不足してしまう栄養素がある場合は、サプリメントを上手に活用しましょう。
薄毛になりやすい女性の特徴4: 睡眠不足の女性

眠っている間に分泌される成長ホルモンには、髪の成長や再生を促進する働きもあります。慢性的に寝不足の女性は成長ホルモンが十分に分泌されず、ヘアサイクルが乱れやすくなってしまいます。
寝不足はお肌の大敵といわれていますが、頭皮も肌と同じ皮膚でできているため、寝不足によってトラブルが起こりやすくなります。頭皮トラブルは抜け毛・薄毛の原因となるため注意が必要です。
どうしても睡眠時間を確保するのが難しい場合は、睡眠の質を高めることから始めましょう。入浴方法や寝る前の習慣を見直すだけでも睡眠の質は向上します。睡眠の質を高めるサプリメントも販売されているので、睡眠リズムを整えたい人は取り入れてみてはいかがでしょうか。
薄毛になりやすい女性の特徴5: ストレス過多の女性

ストレスは抜け毛・薄毛の原因としてよく知られています。一般的によく知られている円形脱毛症は、ストレスが主な原因だといわれています。
ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、心身の様々な不調につながります。血行が悪くなったりホルモンバランスが乱れやすくなったりすることで、抜け毛が増えるだけでなく、更年期症状やPMSが重くなってしまう場合もあります。
ストレスによる抜け毛・薄毛を防ぐためには、自分に合ったストレス解消法を見つけることが大切です。スポーツやショッピング、アロマや音楽などのほか、しっかり睡眠をとることもストレス解消には有効だといわれています。
更年期や生理前は感情のコントロールが上手にできなくなることもあるので、上手に気分転換をして、ストレスを溜め込まないようにしてください。
薄毛になりやすい女性の特徴5: 間違えたヘアケアをしてる女性

髪や頭皮を健康に保つために欠かせないヘアケアですが、間違えたヘアケアを続けているとかえって抜け毛・薄毛の原因になってしまうことがあります。
特に多いのが、コンディショナーやトリートメントのすすぎが不十分なことによって起こる頭皮トラブルです。コンディショナーやトリートメントは髪を美しく保つためのものですが、頭皮についたまま残っていると、毛穴が詰まってしまったり、炎症を起こしてしまったりといったトラブルにつながります。コンディショナーやトリートメントは頭皮につけないように、毛先を中心になじませるようにしましょう。
また、洗髪の回数が多すぎる場合も頭皮トラブルの原因となります。1日に何度もシャンプーをしていると、頭皮に必要な皮脂まで洗い流されてしまいます。頭皮の乾燥はフケなどのトラブルを引き起こし、髪の成長にも影響を与えてしまうことがあります。
若いころからずっと同じシャンプーを使用している人も多いと思いますが、若い人向けの商品は洗浄力が高い分、刺激が強いものも少なくありません。髪のボリュームやハリ・コシが気になりだした人は、エイジングケア用の商品に変えてみてはいかがでしょうか。
生活習慣やヘアケア方法を見直して抜け毛・薄毛(ヘアロス)を予防

女性の抜け毛・薄毛には様々な原因がありますが、毎日の生活習慣やヘアケア方法を見直すことで予防したり改善したりすることができます。まずは食事内容や睡眠時間、バスタイムのヘアケアなどを見直してみましょう。
女性ホルモン・エストロゲンの分泌量が急激に減少する更年期は、特に抜け毛や薄毛の症状があらわれやすい時期です。エストロゲンの働きをサポートするエクオールなどの成分を取り入れて、ホルモンバランスを整えるようにしてください。
エクオールは体内でつくれない人も多いので、食事だけで補えない場合はエクオールサプリメントの摂取もおすすめです。
また、ストレスは抜け毛・薄毛だけでなく様々な不調を引き起こします。自分に合ったストレス解消法をみつけて、上手に発散していきましょう。