疲れた印象を与えてしまう目の下のクマ。一般的によく知られているのは寝不足によるものですが、実はクマにはさまざまな種類があり、症状に合った適切なケアを行うことが大切です。
ここでは、クマの種類とそれぞれの対策方法を紹介します。
「クマ」は老け顔・お疲れ顔の原因に

目の下にできるクマは、色によって種類が分けられ、青クマ・茶クマ・黒クマの3種類があります。それぞれのクマは原因も対策も異なるため、自分がどのタイプなのかを把握しておく必要があります。まずは、それぞれの特徴と原因を見ていきましょう。
青クマの原因
青クマは青黒い色や紫がかった色をしていて、体調の変化によって色の濃さが変わります。
青クマの主な原因は血行不良です。疲労や寝不足、体の冷えなどによって目の周りの血行が悪くなることで発生します。目の下の皮膚は薄く血液が透けて見えやすいため、毛細血管を通る血液の色が酸素不足で黒ずむと、青クマができたように見えるのです。
茶クマの原因
茶クマは、目の周りが黄色っぽくなっていたり、茶色くくすんでいたりするクマです。摩擦などの刺激や化粧品・紫外線によるダメージが蓄積されると、メラニン色素が大量に溜まります。それにより色素沈着が起き、くすんでみえるのが茶クマです。皮膚の色素沈着が原因なので、色の変化はありません。
黒クマの原因
黒クマは、目の下の皮膚がたるんで影ができることによってあらわれます。年齢を重ねると肌がたるみやすくなるので、更年期以降の女性は若い頃よりも黒クマが起こりやすくなります。
また、むくみも黒クマを強調させる要素のひとつとされています。皮膚の色が原因ではないため、化粧品で隠しにくいクマとされています。
青クマの改善には血行促進を

青クマは血行不良によって起こるため、血行をよくすることで改善できます。身体を冷やさないように心がけ、規則正しい生活を送ることが大切です。ぬるめのお湯でゆっくり入浴したり、身体を温める作用のある食べ物を摂取したりして、血行を促進しましょう。
全身の血行を改善するには、7時間程度の睡眠をとり適度に身体を動かすといいといわれています。睡眠時間を確保するのが難しい場合には、短い時間でもぐっすり眠れるように睡眠の質を高める工夫をしてみてください。
また、目の周りを集中的に温めるのも青クマには効果的だとされています。蒸しタオルなどを使用して温めると、目の周りの血行がよくなり緊張感もほぐれます。
さらに、皮膚が乾燥することで青クマが悪化する場合もあるので、パックやクリームなどで保湿することも大切です。おすすめはビタミンKを配合した保湿クリームです。ビタミンKには血行を促進させる作用があるので、青クマを改善したい方はビタミンKを配合した保湿クリームも取り入れてみてはいかがでしょうか。
茶クマには保湿とダメージケアが大切

皮膚の色素沈着が原因となる茶クマは、目の周りへのダメージを軽減することが大切です。目の周りに強いダメージを与える習慣があると、茶クマを悪化させる可能性があります。
洗顔やメイクを落とすときに強くこすってしまう人や、日常の中で目をこする癖がある人は特に注意が必要です。石鹸をよく泡立ててこすらないようにする、目薬を使用するなどの工夫が必要です。
また、乾燥や紫外線などのダメージを受けた場合も、茶クマの症状が悪化してしまうことがあります。日傘や日焼け止めで紫外線ケアをする、化粧水やクリームなどで保湿をしっかり行うなど、ダメージを軽減するよう心がけましょう。
色素沈着を抑えるために、ビタミンC誘導体が配合された美白化粧品を使用するのもおすすめです。ただし、成分が強い化粧品は皮膚に刺激を与えるため注意が必要です。痛みやかゆみ、赤みを感じるなど、化粧品が肌に合わない場合はすぐに使用を中止してください。
目元にハリを出して黒クマを防ぐ

黒クマは目の周りの皮膚にハリがなくなり、たるんでくることが原因で生じるクマです。そのため、たるみやむくみを軽減させる工夫が必要になります。
黒クマの対策には、保湿や紫外線ケアを行ってダメージを軽減することが大切です。ヒアルロン酸やコラーゲンを含む化粧品を使用すると、皮膚にハリが出てふっくらするといわれています。目元美容液やアイクリームで、集中的に目元のケアを行うのも有効です。
更年期以降の女性は、女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」が減少することにより、肌のハリが失われやすくなります。減ってしまったエストロゲンを増やすことはできませんが、「エクオール」などの成分を摂ることで、エストロゲンの働きをサポートすることができます。
エクオールは大豆イソフラボンから生成される成分で、エストロゲンと似た働きをすることで知られています。そのため、めまいやほてり、不眠などの更年期症状の悩みを改善させる効果が期待できるとされています。エクオールはサプリメントでも摂取できるため、化粧品などとあわせて取り入れてみてください。
自分のクマに合った適切なケアを行おう

クマには3つのタイプがあり、血行不良・色素沈着・皮膚のたるみなど、それぞれ原因が異なります。クマを悪化させないためには、生活習慣の見直しやクマを発生させる原因となる行動を控えることが大切です。
生活リズムや体調を崩したときにあらわれやすい青クマの場合、身体を温めたり十分な睡眠をとったりすることで、早めに改善する可能性が高いといわれています。しかし、色素沈着が原因の茶クマや皮膚のたるみが原因の黒クマを改善するには、紫外線ケアや保湿、サプリメントの摂取など適切な対策を行う必要があります。
特に、更年期以降にあらわれやすいのが黒クマです。黒クマは、肌にハリを出すことで改善が期待できます。保湿など肌の表面の対策だけでなく、エクオールサプリメントを取り入れるなど体の内側からもケアしていくことがハリ肌へと繋がります。
自分のクマの原因を知り適切な対策を行って、老け顔やお疲れ顔とお別れしましょう。